精神科医療の再編
厚生労働省は、「今後の精神科医療福祉のあり方等に関する検討会』に、
精神医療体制に関する重点施策をまとめた報告書を提出した。
これは2004年に策定した10年計画「精神保健医療福祉の改革ビジョン」の
後期5年(2009-2014年)の方向性を示すものである。
報告書では、改革ビジョンで打ち出した約7万床の精神病床削減について、
改革の前期5年間で病床数をそのものがほとんど減少していないと評価している。
これを踏まえて、
①人員配置をあげることで急性期医療の質の向上や地域生活を支える医療サービスを充実させる
②医療計画の「4疾病5事業」に精神医療を位置づける
③診療ガイドラインの作成・普及を進める
④統合失調症による入院患者をこんご5年間で4.6万人減らす
(2005年時点で19.6万人)等を提案している。
新型インフルエンザ流行に向け方針提示
厚生労働省は、大流行に備え、患者を受け入れる医療機関が
一時的に看護配置基準等を満たせなくなった場合でも、それを容認する旨を通知した。
(「新型インフルエンザの流行に伴う診療報酬上の臨時的取扱い」
平成21年9月14日保医発0914第1号)
また、新型インフルエンザワクチン、接種の優先順位についても次の通り公表した。
① インフルエンザ患者の診療にあたる医療者や救急隊員
② 妊婦・起訴疾患患者(慢性呼吸器疾患など8疾患群)
③ 1歳以上就学前の小児
④ 1歳未満の小児の両院
2010年診療報酬改定へ各団体が要望書提出
2010年診療報酬改定に向け、
各団体から厚生労働省へ要望書の提出が相次いでいる。
<内科系学会社会保険連合(内保連)>
①「皮膚科学的検査診断料」の保険収載
②四肢リンパ腫に対する複合的理学療法の保険収載
③「細胞診断料」の保険収載
④小児入院医学管理料の対象拡大
などである。
<外科系学会社会保険委員会連合(外保連)>
「技術とモノの分離」
「外保連の手術試案を参考にするかたちでの 手術料のアップ」
を柱に83の外科系学会から挙がった新規保険収載215項目、
既存項目の改善162項目、
医療材料60項目の計437項目の要望リストを提出した。
<日本看護協会>
① 専門性の高い看護職員を配置した場合の評価
②短時間正職員制度を促進する転移亜設定
(月平均夜勤回数を72時間から64時間に減らすなど)
③救急部門のトリアージの評価
などである。
<看護系学会等社会保険連合(看保連)>
①医行為以外の在宅療養を看護師の判断で行った場合にも点数を算定
②医療保険による訪問看護でも夜間・早朝・深夜加算の算定
などである。
看護師の時間外勤務で2万人が過労死レベル
看護師の時間外勤務で2万人が過労死レベル
日本看護協会は
「時間外勤務、夜勤・交代制勤務等緊急実態調査」
の結果を発表した。
調査は、看護職員3010人、看護管理者1425人から回答を得たものである。
看護職員への調査では、
交代勤務している人のうち
約4.28%過労死危険レベルといわれる
月60時間を超える時間外勤務を行っていることが明らかになった
この結果を全国に広げると約2万人の看護職員が
過労死レベルの勤務についている計算になる。
同協会では、今後、負担軽減と残業時間逓減を図るため、
「ナースのかえる・プロジェクト」に取り組む考えである。
改正消防法案が成立し、搬送先リスト作成義務化
改正消防法案が4月24日可決・成立した。
今回の改正は、救急患者のたらいまわしを防ぎ、
救急搬送を効率化することが目的である。
都道府県に対し患者の状態に応じて適切な医療が提供できる
搬送先医療機関リスト
(疾病・症状・緊急度などでグループ化されたもの)の作成を
義務付け、公表する。
外科医が減少傾向で国にも対応要請
日本外科学会は、
外科医不足に対する国の対応を求める要望書を
厚生労働大臣に提出した。
同学会では、日本外科学会への入会希望者数は1990年代前半
の年間約1500人をピークに減少し始め、
2006年度には863人になっており、
手術者の高齢化や将来的な外科医不足が懸念されている。
学会では、独自に専門医制度構築や労働環境改善、
助成外科医の支援、紛争リスクの逓減 等への取り組みとともに
ドクターフィなどによる外科医への手当てや
外科手術料の点数アップをもとめていく考えである。
社会保障カード導入に向け今年度中に実証実験
厚生労働省の
「社会保障カード(仮称)の在り方に関する検討会」は、社会保障カードの基本計画を概ね了承した。社会保障カードは1枚で①年金記録の確認、②健康保険証、③介護保険証 など複数の役割を果たすものである。医療現場では、本人が暗礁番号を入力できない場合が想定されることから、医療機関や職員の認証より、本人以外でも中継データベースへのアクセスを可能にすることが提案されている。また、在宅医療現場など、オンラインでの確認ができるように医療・介護の分野のみで有効な「保健医療番号(仮称)」を券面に記載することも提言されている。
厚生労働省は2011年度実施を目指しカードの実証実験に着手する
看護師さんにお役に立つ情報でしたか?
DPCの機能評価係数は全21項目に絞込み
日医協の診療報酬基本問題小委員会は、
今年度もDPC準備病院を募集することで合意した。
当初、厚生労働省は
①DPC対象病院数が既に政府目標を上回る見込みであること、
②診療報酬改定のない年から対象病院が加わると調整係数の計算が複雑になること
等から募集には否定的であったが、
既に準備を進めている病院も多く、今年も募集することになったものである。
また、2010年度に導入するDPCの
新たな「機能評価係数」についても議論がなされた。
その中で
「A;DPC対象病院において評価を検討するべき項目」13項目と
「B;急性期入院医療全体として評価を検討するべき項目」8項目に分類され、更に絞込みの議論を続けることになった。
渡航移植の自粛前に臓器移植法の改正へ
WHOが5月にも海外への渡航移植の自粛を促す指針を決定する
見込みであることを受け、
日本では臓器移植法の早期改正に向けた動きがある。
現在日本で野臓器提供は
①15歳以上であること、
②本人が生前に書面で同意していること、
③家族が移植を承諾していること
の全条件を満たす場合に減ていされている。
このため、15歳未満の移植は海外でしか受けられない。
そのため、早期改正を求める声も多い一方で、
子供の脳死判定の難しさなどから慎重論もあり、
継続審議となった経緯がある。
現在、WH0指針改定前の施行を目指すべく検討がなされている。
看護師さんにとって興味ぶかい内容ではないでしょうか
民間病院の経営状況は病院の25.7%が赤字
日本医師会総合政策研究機構は
このほど、ワーキングペーパー
「赤字民間医療機関のマネジメント上の課題」をまとめた。
調査は、TKC全国会(税理士・公認会計士の全国組織)
が発行する「TKC医業経営指標2008年度版」のデータから、
民間病院685施設、診療所3178施設の2007年度決算データを分析したものである。
それによると、
病院は黒字74.3%、赤字25.7%であり、
診療所は黒字66.2%、赤字33.8%であった。
赤字病院は従業員数・医業収益高・総資産の全てで
黒字病院より小さかった。
また、赤字病院は従業員1人当たりの生産性で比較すると
黒字病院をわずかに上回るものの、
人件費が高く、仕入れの効率性が悪いほか、過大な借入などがあることがわかった。